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「猫背?反り腰?」体の負担になる悪い姿勢4種類を解説

いってつ

こんにちは!元警察官トレーナーのいってつです!

猫背反り腰といったいわゆる「悪い姿勢」は、現代社会人…特にデスクワーカーの多くが抱えている悩みの一つです。そして、その悪い姿勢のパターンには大きく分けて4つのパターンが存在することを知っていますか?悪い姿勢は主に肩や腰の痛みに繋がり、健康寿命を縮める恐れがあります。

この記事を読んでいるあなた、もしくは知人で不良姿勢で困っている方がいらっしゃるなら、どの姿勢に当てはまっているかを知っておく必要があります!今回は、そんな体の負担になってしまう悪い姿勢4つについて解説します!最後までお付き合い下さい!

某日、某警察署にて…

いってつ

方越係長!只今戻りました~!

方越係長

お~いってつ長(巡査長)さん、お疲れさ…いてててて…。

まだ皆戻ってきてないから所定作業まで待っててね。

いってつ

どうしたんですか係長?腰痛いんですか?

方越係長

まぁね…まぁ私ももう年だからなぁ。座っている時背筋は真っすぐにしているんだけどね。

シップ貼ってたまに整体行っていればなんとかなるだろう。

いってつ

むむむ、係長。もしかしたらその腰痛、姿勢が問題かもしれませんよ?

皆が戻ってくるまでちょっとお時間いただけますか?

悪い姿勢は何故悪い?

「姿勢が悪い」とはよく耳にしますが、何故悪いのでしょうか?

結論、「身体機能の低下や慢性的な痛みの原因になるから」です。

人の体は骨が支えていて、その骨の動きは筋肉によって、筋肉は神経によって制御されます。骨がファンタジー作品のように自立して動くことはあり得ません。つまり、姿勢の良し悪しは筋肉と神経が握っているということです。

しかし長時間スマホを見続けたり、座位を続けるなどの行動が日常化するにつれて、次第に伸びっぱなしの筋肉と圧迫される筋肉や、使われすぎて硬くなる筋肉や使わなくなり衰える筋肉が出てきます。

例えば、スマホやパソコン覗き込みすぎは頭を前に倒す「胸鎖乳突筋」が使われますし、毎日長時間座っていると、お尻の内側にある「梨状筋」が硬くなり「坐骨神経」を圧迫して下半身の痛みの原因になる他、もも裏の「ハムストリングス」は使われなくなります。

筋肉が硬くなったり衰えていけば、当然骨を制御するバランスも自然と失われていき姿勢が崩れていきます。姿勢が崩れることによって、先に挙げた梨状筋と坐骨神経のように筋肉の硬化や骨(特に脊柱)の傾きが歪んでいくことで神経を圧迫したり、筋膜(筋肉の膜)が他の筋肉に癒着して痛みの原因となります。

方越係長

デスクワークは姿勢悪化の原因になりやすいってことか..

確かに腰痛が出てきたのは現場に出なくなってからだね…。(警察官ではよくある話です。)

また、その痛みをカバーするためにさらに偏った体の動きを生むという悪循環に陥る可能性もあります。そのため、姿勢の改善はなる早で策を講じていく必要があります

まずは改善すべきポイントを探すためにも「アライメント評価」をしてみましょう!

簡単なアライメント評価方法

アライメント(alignment)とは、整列した状態という意味で、医療や解剖学的には姿勢の正しさを指します。まずはこれを簡単に調べる方法をご紹介します。

いってつ

とりあえず立って真横向いてください!んで「きをつけ」です!

方越係長

な、なんだい?急に…

これが正常な姿勢です

アライメント評価の方法は、真横を向いて姿勢を正し、図の5つの部位を1本線で見るというものです。用語を簡単に説明すると、

  • 肩峰…肩の先端
  • 大転子…大腿骨の突起。太腿付け根の外側面を触ると見つかるごりごりしている場所
  • 膝関節前部…概ね膝蓋骨(膝の皿)の付け根
  • 外果…外側のくるぶし
  • これら5点が地面と垂直に1直線になっていれば正しい姿勢。曲がっている箇所があれば悪い姿勢になっているということです。

不良姿勢とその原因

ここからは「悪い姿勢」を大きく4つに分けて解説していきます。

ロードシス

アライメントの特徴

・骨盤が前傾している

・膝が伸びている

・腰椎の湾曲が大きい

            ロードシス

☝赤い点がアライメント評価の5つの点、白い線が脊柱と大腿骨~脛骨、赤線は骨盤の角度を表しています。再現がいまいち上手くいかなかったので点と線で誤魔化しています

腹筋(腹横筋)弱くなり、背中の筋肉とのバランスが崩れている状態です。腿ウラやお尻の筋力も弱くなっていて骨盤が前傾している、謂わば反り腰の状態で、腰椎のカーブが前に大きくなり椎間板(脊椎の骨と骨の間にあるクッションのようなもの)が圧迫されて腰痛の原因になります。

カイホロードシス

アライメントの特徴

・ロードシス+猫背(カイホ―シス)

・胸椎が丸まっていて巻き肩にもなりやすい。

           カイホロードシス

骨盤が前傾して腰が反っている点はロードシスと同様ですが、加えてカイホ―シス(猫背)になっていることが特徴です。デスクワーク時の姿勢不良や、ハイヒールを良く履く方に多く見受けられます。

フラットバック

アライメントの特徴

・腰椎が垂直に近くなっている

・骨盤が後傾していて、やや前方にずれる。

・ストレートネックになっている

           フラットバック

腰椎のカーブがなくなっている状態です。一見背筋がまっすぐで綺麗な姿勢に見えますが、腰椎にかかる重さが分散されないため腰痛の原因になりやすく、後ろに傾いた重心をカバーするように頭が前に傾いている(ストレートネック)ため、首の痛みや肩こりにも繋がります。骨盤がロードシスとは逆に後傾しており、お尻や腿ウラの筋肉が固くなっています。

主に、スポーツや接客業等で背筋を常に伸ばしている状態が続いたりスマートフォンを上から覗き込むように操作する癖があるとフラットバックになりやすいです。

スウェイバック

アライメントの特徴

・腰椎が反り気味で、胸堆が丸くなっている。

・骨盤が後傾していて、やや前方にずれる。

・ストレートネックになっている。(再現できていませんが)

           スウェイバック

フラットバックのように腰椎のカーブがなくなっており、加えて胸椎が丸くなっていることで脊柱全体が後ろに反っているような状態です。フラットバック同様に腰痛の原因になる他、胸椎が大きく曲がっているため首だけでなく背中にも痛みが出やすいです。

主にお尻や脊柱起立筋群の弱化が要因で、特に立ち仕事でこれらの筋肉を緩めた姿勢が続けるとなりやすいです。

方越係長

若い頃交番で立っていた時こんな姿勢だったかも…。

それぞれの姿勢についての改善方法とエクササイズに関しては別途記事を作成いたします!

まとめ

それでは今回の内容についてまとめましょう!

今回は体の負担になる不良姿勢を4つ解説いたしました!

  1. 不良姿勢は筋肉が弱くなったり固まることで起こり、体の痛みや身体機能の低下に繋がる。
  2. 腹筋やお尻、腿ウラの筋肉が弱くなって骨盤が前傾している状態を「ロードシス」といい、主に腰痛の原因となる。
  3. 「ロードシス」の状態に加え、胸椎が丸くなり猫背になっている状態を「カイホロードシス」といい、腰や首の痛みの原因となる。
  4. 脊柱のカーブがなくなって真っすぐに近い状態を「フラットバック」といい、腰痛やストレートネックの原因となる。骨盤が後傾してお尻や腿ウラの筋肉が固くなっている。
  5. 腰椎のカーブがなくなり、加えて背中が丸まった状態を「スウェイバック」といい、腰痛や背中の痛みの原因となる。

以上です!

いってつ

改善方法は別の記事で解説予定だからお楽しみに!

方越係長

清掃員の方に何言ってるんだい…?

次回も読者の皆さんに役に立つ情報をお届けします!最後まで読んでいただきありがとうございました!それでは良いトレ日を!

ABOUT ME
いってつ
埼玉県で活動している現役パーソナルトレーナー。大学を卒業し、警視庁の警察官として4年半勤務。トレーニングを通じて人々を幸せにしたい思いから退職し、VALXトレーナースクールでトレーナーとしての基礎を磨き、令和6年4月からパーソナルトレーナーとしての1歩を踏み出す。