ダイエット

体脂肪ではなく健康を削るNGダイエット3選

いってつ

こんにちは!元警察官トレーナーのいってつです!

皆さんはダイエットしたことがありますか?このような記事を読んでいるということは、ダイエット経験はあるけど上手くいかなかった。或るいはダイエットしようとしているけどどんな方法がいいか分からないという読者の方が多いのではないでしょうか?

ダイエットは難しく考えたり、過酷なやり方をとろうとするほど上手くいきません。何故なら痩せるための手段は至ってシンプルだからです。それでも痩せないばかりか健康を害してしまう方は一定数存在します。今回はそんなやってはいけないNGダイエット法4選を根拠を持って解説します!

この記事を読めば、NGダイエット方法を知ることが出来て、健康に痩せることの重要性が分かります!最後までお付き合い下さい!

某日、某交番にて…

洋子

いってつ班長、お昼食べ終わったんで立番かわりますよ。

休憩入って。

いってつ

ありがとうござま…って早いですね主任(巡査部長)。

10分も経ってないのにもう食べ終わったんですか?

洋子

今日からダイエットのためにサラダだけにしてるからね。

野菜なら食べても太らないでしょ?

いってつ

なるほど…主任らしいストイックなやり方ですね。

でも主任、その方法続けるのは危険が危ないですよ…!

健康に痩せるためにもNGダイエットを知っておきましょう!

ダイエットは健康的でなければならない

洋子

え?でも野菜は健康的じゃないの?野菜を食べるのが危険とは思えないけど?

いってつ

もちのろん、野菜のビタミンやミネラルといった栄養が健康な体を支えてくれます。でも一番大事なのはバランス良く食べて健康を保つことなんです!

ダイエット=体の赤字

大前提としてダイエットは、摂取カロリーを消費カロリー以下に抑えることでしか進みません。消費するカロリーが足りないので、体に蓄えている体脂肪をエネルギーにして賄うことで痩せていく、というのが根本的なメカニズムです。

カロリーが足りないというのはよくよく考えてみれば、生命にとっては危機的状況なわけです。飽食である現代日本ならともかく、歴史上では食糧難による飢饉は頻繁に起こっていました。そんな謂わば体の赤字を意図的に生み出すのがダイエットなのです。

ダイエットそのものが生命の危機に直結するわけではありませんが、食べる量が体の必要分より低くなるのであれば、極力体に対する負担を少なくする…簡単に言えば健康的である必要性があり、逆に言えば健康を損なうようなダイエット方法はローカロリーとの相乗効果で体を弱らせてしまいます。

いってつ

絞りたいですか?萎みたいですか?

NGダイエットその① とにかくカロリーを減らす

これが1番ありがちなNGダイエットだと思います。とにかくカロリーを減らして野菜や豆腐といった低カロリーなものばかりを食べる。時には水だけでという例もあるかもしれません。

問題点:活力がなくなる

このダイエット最大の問題点は、カロリーが低すぎる余り体も頭も働かなくなることです。

厚生労働省によれば、1日に摂取すべきカロリーは男性で2050~3050㎉、女性で1650~2350㎉とされています。(https://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/07/dl/s0730-3e-0004.pdf)

このばらつきは1日の年齢と1日の活動量によるものですが、ダイエットのカロリーは

(消費カロリー)-(500㎉)

程度に留めて、男性なら概ね1500㎉、女性なら1000㎉程度は最低限摂るべきでしょう。

いってつ

無理なカロリー設定はせずに毎日少しずつ積み重ねよう!

際に野菜だけの食事で、仮にレタス・トマト・きゅうり・アボカドのサラダで、それぞれの野菜を50gずつ入れているとしましょう。この場合のカロリーは、

  • タンパク質:2.19g=8.76㎉
  • 脂質   :8.9g=35.6㎉
  • 糖質   :10.74g=42.96㎉
  • 合計カロリー 87.32㎉

ダイエットでも1日で最低限摂りたいカロリーが1000㎉だとすると…

洋子

10食以上食べないといけなくなるわね…

摂取カロリーが低すぎると逆に体脂肪が落ちにくくなる

矛盾しているような話ですが、摂取カロリーが極端に低い状態が続くと逆に体脂肪が落ちにくくなってしまいます。理由としては、

  • ① 足りないエネルギーをつくるために筋肉が分解され、基礎代謝が下がる。
  • ② ホメオスタシスが活性化して体脂肪を守ろうとする。

の2つです。人間には低カロリー時のエネルギーとして、筋肉や肝臓に貯める糖質の「グリコーゲン」と、体脂肪こと「トリグリセリド」があり、筋肉のタンパク質も糖に分解されてエネルギーとして使われます(これを糖新生といいます)。

この内、優先的に使われるのはグリコーゲンで、これが枯渇していくと脂肪や筋肉を分解しはじめるのですが、ここで摂取カロリーや栄養が足りていないと筋肉の分解が強くなり、合成が弱くなってしまいます。筋肉量が減ると基礎代謝が落ちてしまうため、日常での消費カロリーがどんどん落ちてしまいます

また、体にはホメオスタシス(恒常性)という性質があり、体の機能を一定に保とうとします。

いってつ

単に食べるだけでは筋肉がつかないのも、恒常性が不用意に代謝を上げないようにしているからだ!

このホメオスタシスの影響により、摂取カロリーが非常に低い状態ではそのカロリーで何とか生命を維持していくために、体温を下げて体を動かす際に必要なエネルギーを極力減らそうとします。

極端な食事制限をすると平熱がさがっていくのは、こういったホメオスタシスの働きによるものです。体温が1℃下がると免疫力が3割減になると言われているので、この時点で過度なカロリー制限は健康とは言い難いですね。

摂食障害のおそれ

過度なカロリー制限を続けていると摂食障害に至る危険性があります。

「食べちゃいけない」と食べることが怖くなる状態を「神経性食欲不振症」いわゆる拒食症)と言います。反対に、食欲のコントロールが効かずに短期間に多量の食事をしてしまう(ドカ食いを繰り返す)状態を「神経性過食症」いわゆる過食症)と言います。

これらにはあらゆる内的・外的要因、つまりストレスが原因となっていますが、拒食症と過食症はそれぞれを繰り返す要因となりやすいです。最初は自発的なカロリー制限だったのが、食欲が満たされないストレスから過食してしまい、体重の増加が怖くなり拒食になるといったループに陥るからです。

「要因」の中には栄養不足からくる自律神経の乱れも考えられるので、カロリーは減らしすぎず、その上でビタミンやミネラルを十分摂れるような食事を継続すべきです。

NGダイエットその② 偏食ダイエット

今では少なくなってきましたが、「〇〇だけ食べて10キロ痩せた!」という報告をSNSで見たことはありませんか?例を挙げたらキリがないので、今回は「サラダだけ」をベースに考えてみましょう。

問題点:栄養バランスが崩壊する

記事の序盤に触れた通り、健康的なダイエットには栄養バランスが欠かせません。しかし、サラダしか食べていないと栄養バランスはどうなるでしょうか?

まず、ほとんどの野菜は低カロリーなのですが、それは3大栄養素であるタンパク質・脂質・糖質が少ないからです。野菜=栄養満点のイメージがあると思いますが、実際は体を動かすためのエネルギーという1番大事な栄養が摂れないものが多いんです。

逆にカロリーが高いからとダイエッターに敬遠されがちな芋類、アボカド、カボチャなどはしっかりカロリーが摂れる上に、ビタミンやミネラルの含有量もトップクラスなので、本来ダイエット中はこのような栄養が豊富なものを摂取目安カロリー範囲でとることが重要です。

いってつ

俺の冷蔵庫には蒸したさつまいもが常備してあるぞ!

タンパク質と脂質を抜いてはいけない

3大栄養素は全て体のエネルギーとして使うことができるのですが、この内タンパク質と脂質は体細胞やホルモンの材料として使われるので、毎日最低限の量は摂りたいところです。

ざっくりタンパク質は体重×1g、脂質は体重×0.5gは摂りましょう!(体重60kgであればタンパク質60g以上、脂質30g以上)

タンパク質は毎日約250gが分解され、そのうち8割の200gほどは再利用されますが、少なくとも残り50gは新鮮なタンパク質を補給する必要があり、脂質はホルモンや細胞の材料に使われるため、肉や魚、卵などからしっかり摂取しましょう!

いってつ

糖質は体を作る栄養というよりはエネルギーとしての役割がもっぱらだから摂取カロリー内で調整しよう!

お菓子は食べたいから肉や魚は減らすという方もいらっしゃるかもしれません。もちろんお菓子を食べた瞬間ダイエットが崩壊するという極端なことはありませんが、脳は喜んでいても体に必要な栄養は摂取できないことは忘れないでください。

って書いていたら脳裏にチョコレートケーキが浮かんできました。お菓子はたまにのご褒美適度に楽しみましょう!

NGダイエットその③ カロリー無視ダイエット

カロリーは気にせず、とくかく「ダイエットにいい」「脂肪燃焼効果がある」といった食品や行動で痩せようとするパターンです。

例:水をとにかく飲む、ダイエットサプリに頼る、脚パカエクササイズetc…

問題点:色々試す価値はあるが結局は…

眉唾物な方法もたくさんあるとはいえ、ダイエットにいいと言われているものを自分で色々試すのは経験としていいことです。実際にHIITのような効果の高い運動法や、卵やアボカドといったずば抜けて栄養価が高い食品も存在します。

しかし、結局のところダイエット=体脂肪を減らすためには、摂取カロリーが消費カロリーを下回るように続けていく他ありません。

カロリー計算不要説もあります。確かにカロリー計算なしでも痩せる方いらっしゃるでしょうが、それはあくまで結果論であってその要因は摂取カロリー<消費カロリーが続いていたことに他ならないと考えています。

ダイエットに魔法は存在しません。何かを極端に摂取したりなどの過激な方法は、体に負担になってしまうので、持続可能且つ再現度の高いダイエットを目指しましょう。

ダイエットのカロリー計算についてはこちらをどうぞ。

洋子

地道にやるのが一番ってことね。

もう一度言いますが、様々な意見や方法に触れて試してみることは決して間違っていません。その時に得た気づきや発見は後のダイエットにきっと役立つはずです。

まとめ

それでは今回の内容についてまとめしょう!

今回は体の負担になってしまう間違ったダイエット方法について解説しました!

  1. ダイエットとは摂取カロリーを消費カロリー以下に抑えることであり、生命にとっては危険な状態を作る分、過度なカロリー制限はせずに必要な栄養素を摂取することが重要である。
  2. 過度なカロリー制限ダイエットは体の活力を失わせるだけでなく、逆に体脂肪が落ちにくくなり摂食障害を起こすおそれもある。
  3. 偏食ダイエットでは栄養バランスが崩壊してしまう。野菜だけダイエットを例にあげるとカロリーだけでなく、1日に必要な量のタンパク質や脂質も不足しやすい。
  4. カロリーを無視して「ダイエットにいい」とされていることをひたすらやっても、摂取カロリーが消費カロリーを下回らなければ痩せない。しかし、色々試して効果を検証することは今後の参考になる。
洋子

これからは消費カロリーでちゃんと食べるダイエットにするわ。

時間はかかりそうだけど…

いってつ

まぁまぁ、地道なダイエットって時間をかける分、結構慣れちゃうし気づいたら痩せてるようなもんですから!

…って話してたらもう俺の休憩時間10分しかない!?カロリー足りなくなっちゃう!休憩してきます!!

洋子

お腹空いたじゃなくてカロリー足りなくなるって理由が最早呪いね…。

次回も読者の皆さんに役に立つ情報をお届けします!最後まで読んでいただきありがとうございました!それでは良いトレ日を!

ABOUT ME
いってつ
埼玉県で活動している現役パーソナルトレーナー。大学を卒業し、警視庁の警察官として4年半勤務。トレーニングを通じて人々を幸せにしたい思いから退職し、VALXトレーナースクールでトレーナーとしての基礎を磨き、令和6年4月からパーソナルトレーナーとしての1歩を踏み出す。