健康習慣

夏バテ防止したい人が筋トレすべき理由

いってつ

こんにちは!元警察官トレーナーのいってつです!

いやぁ、暑くなってきましたね💦この記事を書いているのが6月の半ばなのですが、気温が30度近く上がる日も増えてきて、そろそろ夏が来るなぁと実感させてくれます。

皆さんはこの夏は何をしたいですか?海やBBQ、花火大会と、暑い暑いと言いながら何だかんだ夏にツンデレしてしまうのが日本人です。しかし、実際に暑すぎてそんな楽しいことでもなければ外に出たくないのもまた事実でしょう。

そこで今回は、暑さに負けない体で夏を乗り越えるために、是非筋トレをやってもらいたい理由

  1. 人は何故夏バテしてしまうのか
  2. 夏バテ防止に筋トレがぴったりな理由
  3. その他夏バテ対策

の順番で解説していきます!この記事を読めば、暑い夏をエネルギッシュに乗り切る体を手に入れることが出来るでしょう!最後までお付き合い下さい!

某日、某交番にて…

こころ

た、ただいま戻ましたぁ~…

いってつ

パトロールお疲れさん…って健名さんどうしたの?

疲れ気味っぽいけど、全力自転車トレーニングしてた?

こころ

そんなことしませんよ💦最近暑くなってきたじゃないですか?

私、夏が苦手で毎年夏バテしちゃうんですよ🌀

この調子じゃ来月には干乾びちゃいそうです…。

いってつ

そうだなぁ、制服着ているし基本外にいるから余計暑いよね。

でも、暑くても体を疲れにくくするいい薬があるんだぞ!

こころ

….もしかしてトレーニングですか?

いってつ

察しがいいねぇ☆

でも夏バテにはトレーニング論にはちゃんとした根拠があるんだぞ!

今日はそれを解説していこう!

人は何故夏バテになってしまうのか

まずは夏バテとは何なのかと、人が何故夏バテになってしまうのかを解説していきましょう。

夏バテ=自律神経の乱れ

まずは、結論から。夏バテの原因はずばり自律神経の乱れです。

こころ

そういえば自律神経って良く聞きますけど、なんなんですか?

神経とは簡単に言えば、身体の機能を制御するためのコントローラーです。

このうち、呼吸、脈拍、食べ物の消化吸収といった生理機能に深くかかわる神経こそが自律神経です。暑いと汗をかいたり、心拍数や呼吸が増えるのは体から熱を出そうとする作用であることは皆さんもご承知かと思われます。体温の上昇を体が感知して交感神経を優位にすることで、図のように体が機能するということですね!

この自律神経の働きが乱れると体温調節(排熱)が上手くいかず、体内の正常温度である約37度を超える状態が続いてしまい、倦怠感を感じるようになるのです。

いってつ

要するに体がオーバーヒートしてしまうってこと!

倦怠感にとどまらず、イライラやうつ症状、食欲不振も自律神経が乱れることに起因します。

現代社会×夏は交感神経の酷使になりやすい

それでは自律神経が乱れてしまう原因は一体何なのでしょうか?

これは非常にシンプルで、自律神経である交感神経・副交感神経の働くバランスが偏ることです。

先ほどの図2をもう1度ご覧ください。交感神経・副交感神経のそれぞれの機能であなたが普段体感しているのはどちらでしょうか?

こころ

普段というか…お仕事中は交感神経ばかり使っていそうですね?

そう、夏でなくても我々は仕事や人間関係に携わる上で緊張したり、せわしなく作業をしたりなどのストレスに晒されることが多いのです。このような状態になると、体は交感神経を優位にしてアドレナリン、ノルアドレナリン、コルチゾールといったホルモンを分泌させて体を興奮状態にします

そこに加えて夏になると、

気温の上昇により体温が上昇し、排熱するために交感神経を優位にする

空調の効いた部屋と、暑い外を行き来する→寒暖差に対応するため交感神経を優位にしてその都度体温調節を行う。

といったストレスが加わり、交感神経がより酷使されがちです。結果、自律神経が乱れやすくなり、酷暑による体温上昇に対応できなくなって夏バテになってしまうというわけですね。

夏バテ防止に筋トレがいい理由

ここまでで、夏バテの原因は自律神経の乱れにあり、現代社会の夏はその原因に溢れているという解説をしてきましたが、ではトレーニングが夏バテ防止に良いのは何故でしょうか?

こころ

トレーニングすると自律神経が整うってことですか?

でも、余計に交感神経が働いちゃいそうですよ…?

いってつ

いい質問っ!じゃあその疑問の答えも含めて解説していこう!

適度な運動で”セロトニン”がみなぎる

トレーニングで自律神経が整い夏バテ防止になる最大の理由は、適度な運動が「セロトニン」を分泌させることにあります。

セロトニンもちょくちょく耳にすると思います。よく「幸せホルモン」と呼ばれているセロトニンは、自律神経のバランス調節を担う神経伝達物質です。交感神経、副交感神経の片方が過剰に活性化することを防ぎ、体に伝達される信号を調節することで精神を安定させる効果があります。

うつ病に対する運動療法の論文

Alizadeh Pahlavani H. Possible role of exercise therapy on depression: Effector neurotransmitters as key players. Behav Brain Res. 2024 Feb 29;459:114791. doi: 10.1016/j.bbr.2023.114791. Epub 2023 Dec 2. PMID: 38048912.

では、水泳運動により5-HT(セロトニン)の分泌が増加したと述べられていて、無酸素運動(筋トレなどの瞬発的な運動)と有酸素運動(ランニングなどの持続的な運動)どちらにもセロトニンを含めた抗ストレスの神経伝達物質の増加が望めるとまとめています。

いってつ

セロトニンを増やすなら、どの運動でも効果がありそうだね!

夏と筋トレは相性が〇

それでは数ある運動の中から僕が筋トレを推す理由は何なのでしょうか?

いってつ

そりゃあ筋トレ好きだからに決まってるじゃん!

…というのもありますが、もちろんちゃんとした根拠もあります。それは筋トレの特性が夏との相性がぴったりだからです!

①屋内でできるから

真夏の外で運動することは、いくら対策していても熱中症のリスクが付きます。やはり空調の効いた屋内の中のほうが運動しやすいでしょう。

②トレーニングジムは比較的どこにでもある

屋内スポーツ施設の中でも、トレーニングジムは近年でその数を爆増させています。プールや他の屋内施設に毎週遠出するよりも家から数分のジムに通うほうが習慣にしやすいはずです。

③筋肉には貯水機能がある

筋肉には水分を貯める働きがあることをご存知でしたか?実は筋肉の75%ほどは水分でできており、水分不足を感じると筋肉に貯めている水分を使って体の機能を維持するのです。

水分補給はこまめに行うことが前提ですが、筋トレで筋肉をつけることで体の貯水量が増えて熱中症になりにくくなります。

筋トレ以外の夏バテ対策

ここまで夏バテの原因と、その解消にはトレーニングがぴったりという話をしてきましたが、他にも夏バテを防止する方法は色々あるので、健康にまつわる「運動」「食事」「睡眠+α」の3つに分けてご紹介します!

やれることから試していきましょう!

運動で対策(トレーニング以外)

適度な運動が自律神経を整えることは既に解説していますので、夏でもできるトレーニング以外でおすすめの運動を簡単にリストアップします!

  • ・早朝の散歩…暑くない内に10~20分歩く。頭がすっきりするので非常におススメ。
  • ・プールで泳ぐ…夏の運動と言えば水泳。泳ぎが苦手でも水中ウォーキングで十分!
  • ・ヨガ…体を動かしながらリラックスできてコミュニティも作りやすい。
  • ・ボクシング…ストレス解消!初心者でも手軽に通えるジムが増えている。
  • ・その他屋内スポーツ施設…ボウリングやボルダリングなど、好きなスポーツに打ち込みましょう!

自分に合った運動習慣を継続することが何より大事です!

いってつ

水分&塩分補給はこまめに行おう!

食事で対策

こころ

夏バテといえばウナギですよね!

確かにウナギも栄養満点でいい食材です。しかし、うな重1回食べれば一夏を乗り越えられるほどのマジックパワーはありませんし、食べ続けるには値段が高いです。

そこで、夏バテ防止=自律神経のための栄養素を食材と一緒に紹介していきましょう。

神経伝達物質の栄養

  • タンパク質…肉、魚介類、大豆製品、乳製品
  • ビタミンB6…レバー、鶏ささみ、牛ヒレ肉、豚ヒレ肉、まぐろ、かつお、鮭、にんにく、ピスタチオなど
  • 鉄分…レバー、赤貝、まぐろ、かつお、赤身肉、大豆製品、ほうれん草(動物性のほうが吸収しやすい)
  • 亜鉛…牡蠣、レバー、赤身肉、卵、小魚、チーズ
  • カルシウム…乳製品、小魚、イワシ、大豆製品、小松菜、チンゲン菜
  • マグネシウム…海藻類、ごま、アーモンド、大豆製品、魚介類

セロトニンの栄養

  • ・タンパク質
いってつ

セロトニンを作るアミノ酸のトリプトファンは大豆や乳製品に多めだぞ!

  • ・ビタミンB6
  • ビタミンD…魚介類(特に鮭)、卵、キノコ
  • ※ビタミンDはセロトニンの材料ではありませんが、合成を促進する効果があります。

自律神経を整える栄養はレバー、魚介類、大豆製品、卵に豊富に含まれているので意識して摂っていきたいですね!

睡眠+αで対策

最後に睡眠とその他対策方法について解決します!

  • 十分な睡眠睡眠とは自律神経はもちろん、体全体のメンテナンスです。いくら健康的な運動・食習慣を身につけていても、睡眠が不足しているとその分損をしてしまいますので、7時間前後の睡眠を心がけましょう!寝る前は軽くストレッチするのがおススメ。スマホは遅くても寝る30分前にやめましょう!
いってつ

睡眠時間が不足するなら寝貯めより昼寝だ!

  • 湯船にしっかりつかる…お風呂で体を温めて血流を良くして、汗をかくことで自律神経による体温調節機能が向上します。また、お風呂でくつろぐことで副交感神経が働き睡眠の質も良好になります!🛀15~20分ほど湯船につかり、その1時間半~2時間後に体温が下がってくる時に寝床に就くと良いでしょう。
こころ

サウナで整うのも良さそうですね!

  • アロマと音でリラックス空間にアロマの香りは副交感神経を優位にして体をリラックスさせる効果があります。また、α波や川のせせらぎなどのリラックス音楽も同じくリラックス効果が高いので、寝る前は動画を見るよりリラックス音を再生して入眠儀式にしちゃいましょう!
  • 飲酒・喫煙はほどほどに過度な飲酒や喫煙の刺激は交感神経を優位にします。日常的に多く摂取していると自律神経を乱してしまう虞もあるので適度に楽しみましょう。

まとめ

それでは本日の内容についてまとめましょう!

  1. 夏バテの原因は自律神経の乱れにあり、現代日本の夏は特に自律神経を酷使しやすい。
  2. 適度な運動はセロトニンを分泌させ、自律神経の調節を促す。ジムでのトレーニングは夏との相性がいいのでおススメ。
  3. トレーニング以外の運動や、食事、睡眠など自律神経を整える方法は多いので、自分でできることから始めてみることが大切。

以上となります!

こころ

こうして見ると健康的な習慣ってやっぱり大切なんですね!

今年の夏は元気に乗り越えられそうです!

いってつ

よし!それじゃあ夏場のパトロールは健名さんに任せようかな!

こころ

いってつ班長(巡査長)も行くんですよ!

一番健康なはずなんですからズルしないで下さい!💢

いってつ

うぅ..それでも夏の暑さはやっぱり嫌だなぁ…!💦

次回も読者の皆さんに役に立つ情報をお届けします!最後まで読んでいただきありがとうございました!それでは良いトレ日を!

ABOUT ME
いってつ
埼玉県で活動している現役パーソナルトレーナー。大学を卒業し、警視庁の警察官として4年半勤務。トレーニングを通じて人々を幸せにしたい思いから退職し、VALXトレーナースクールでトレーナーとしての基礎を磨き、令和6年4月からパーソナルトレーナーとしての1歩を踏み出す。